<はじめに>
昨年1 月5 日、仮想通貨に関わる人々にとって、衝撃的なニュースが流れた。最も起こり得ないとされてい た「51%攻撃」が仮想通貨の本流のひとつである「イーサリアムクラッシック」に対して行われたという。
イーサリアムはビットコインと並ぶ仮想通貨の中でも重要なコインであり、イーサリアムクラッシックはイ ーサリアムがフォークする元となったコインである。発表当初から、スマートコントラクトという、仮想通 貨以外の価値の移動などの応用も考慮され、大変注目されていた。最近は仮想通貨に対しては懐疑的でも、 仮想通貨以外のブロックチェーン技術の応用は何ら問題なく、人類の新しい未来を約束する技術であると考 えていた人が多く、ブロックチェーンの崩壊を決定的にしたこの攻撃に、関係者の動揺は大きかった。
イーサリアム系だけではない。より規模の大きいビットコイン系でも、比較的小さい各種ブロックチェーン でも「51%攻撃」は度々報告されている。
ブロックチェーンの崩壊で人類が一度は夢見た未来は消え去ってしまうのだろうか?